「中島。俺、離人症ぽいよ」
「ああ、精神科の薬など飲むな」
「そうするよ」
「ちょっと休養だな」
「新しい精神科医はどうだ」
「ダメだろ」
「また、変えるか」
「いい医者なんていないぞ」
「まあ、利用するだけか」
「そうだな」
「離人症はどうづれば治る」
「薬は無い。酒だ。ビールだ。ハイボールだ」
「今からコンビニに行くか」
「行け。俺は甘いぜ」
「つまみは何が良い」
「やっぱり行くな」
「おい、守護霊が迷うのか」
「スーパーに行け」
「なんだか今日の中島様はおかしいぞ」
「問題は昼食だ。金が無いんだろ」
「そうだ。金が無いんだ」
「ハイボールとおにぎりで500円。カラオケで300円。夕食で500円だ」
「よし、それで行こう」
「耐えろ。恩義を忘れるな。タバコはやめろ」
「ハイボールで耐えたことになりますか」
「ああ、解離性障害にはハイボールだ」
「アルコール依存だな」
「酒は百薬の長だ」
「金が無くなる」
「解離性障害よりマシだろ」
「そういう考え方もあるか」
「それに、アルコール依存ではない」
「じゃあなんだ」
「薬だと思え。酩酊する訳じゃないんだ。緊張を解くだけだ」
「何も手につかないな」
「気にするな。必ず良くなる」
「天国に行きたいよ」
「気持ちはわかるがな」
「今日はカラオケに行くよ」
「まあ、発散しろ」
「腹が減った」
「コンビニに行け」
「また発狂しました。深刻です」
「横になって休め。考えるな」
「はい」
「すまない。2日も飛んでしまった」
「おい、守護霊をなめるなよ」
「いや、そうじゃなくて」
「心が宙に浮いてるな」
「はい。頭がおかしくなってます」
「確かにおかしいな」
「はい」
「今日、一番響いたことは何だ」
「自分をしっかり持てと言われたことです」
「それで、しっかり持てるのか」
「自信がありません」
「ふむ、正直だな。もっとも俺の前で嘘は通用しないがな」
「どうすれば良いのでしょう」
「答か」
「はい」
「収入は年金だけだと思え。夢や妄想はすてろ」
「RIPPさんと同じですね」
「RIPPはマトモだ。一番マトモだ。仲良くしろ」
「KH氏も神様ですよね」
「そうだ。KS氏も神の域だ」
「俺は悪い奴ですか」
「かなり悪い奴だな」
「やっぱり」
「HM氏を裏切るな」
「ええ。そのつもりではいます」
「HM氏も神様だぞ」
「そうですね」
「悪い奴になるのは、この辺でやめておけ」
「わかりました。けっこう、八方美人してますよね」
「かなりのもんだ」
「病気はどうなりますか」
「それは言えない。いや、お前さん次第だ。ああ、まだ現世に未練があるか」
「現世に未練はありませんが、苦しむのはいやです」
「孤独に弱いな」
「そうですね」
「まあ、これ以上、悪い奴になるな」
「節約ですね」
「そう来るか」
「はい」
「まあ、悪くない結論だ、そうしておこう」
「ありがとうございます」
「あいよ」