「友達になっちまったよ」
「そうみたいだな」
「良いのかな?」
「悪くないだろ」
「ヤンキーだぜ」
「ヤンキーだな」
「女の話ばっかりだぜ」
「ああ、そういう奴なんだろ」
「でも、看護師だ」
「凄い制度だよな」
「やっぱり日常だよ」
「そうだな」
「地活もダメ、B型もダメ、引きこもるか」
「主治医は何と言うかな」
「制度、制度、制度、うんざりだ」
「それは違う。制度はある意味、有難い」
「俺は、どうすれば良いんだ?」
「社会福祉協議会だな」
「そうか」
「まず名刺を作れ。練り込め。ホームページを刷新しろ」
「計画か」
「CS神戸に相談だ」
「その前に練り込め」
「仲間がいる」
「そうだな」
「上手くやるしかないか」
「行動的になれ」
「そう言われたんだ」
「的確だね」
「もう、落ちるところはない」
「死ぬだけだ」
「まだ、タバコ吸ってる」
「まだ、ノンアルコールビール飲んでる」
「でも守られてる」
「財布は握られてる」
「本は買えない」
「どこへも行けない」
「なに独り言ってんだ。霊界通信だろ」
「おれ、どうすればいい?」
「もう、人生、終わったんだよ」
「そうか。それだけのことか」
「そうだよ」
ああ、情熱が湧かない。学問に夢中になれない。デリヘルにも夢中になれない。だいたい日常生活ができない奴が情熱ってなんだ。脳内物質だ。いま、余っていたソラナックスを飲んだ。合ってるか?
情熱を渇望する。うつだ。人と接したくない。寝ていたい。明日は金曜日だ。今日はスーツだ。
基盤を間違えてるよ。基盤は研究所だよ。セミナー。出版。講演。研究。アイデンティティを、しっかりさせるんだ。
で、何を研究するんだい。経済学。労働。家族。人間科学全般。
絞れてないね。この5年の暗黒を捨ててみないか。精神障害は対象から外さないか。
情熱ねぇ。精神障害はね。
もっと、真っ白になってみないか。情熱と執着が混然としている。
休め。