「冴えているけど、疲れてるんだ」
「3時間しか寝ていない上に、食べていない」
「痩せないとダメだし、お金もないし」
「タバコを減らせ。400円浮く」
「今日の夕食はどうする」
「ほっかほっか亭の中華丼だ」
「昼は」
「昨日と同じミンチカツ2枚」
「朝は」
「将軍のモーニングだ」
「何時に行く」
「8時だ」
「わかった。ありがとう」
「疲労は大敵だぞ。無理するな」
「今週は青木には行かない」
「それが良い」
「WSCだな、土曜日は。いや、24が休みだからメンクリか」
「火曜で良いか、訪問看護師に確認だ」
「それから、N眼科の予約。3月5日土曜日って何やねん。電話せーよ」
「わかった」
「免許の更新も鬱陶しいな」
「一番、鬱陶しい」
「延期できないか、聞いてみろ」
「それは良い。何か手があるかもしれない」
「どうだ。守護霊らしくなってきただろ」
「本当だ」
「霊の36階級。あがったのか」
「ああ、上がった。三段になったよ」
「1から26級と、初段から十段だっけ」
「その通りだ」
「階級が上がると、良いことがあるのか」
「まあ、それは秘密だ。ゆっくり休め」
「ありがとう」
「将棋、81DOJOで会心の勝利だ」
「知能復活か?」
「いや、本当に良く指せた。鮮やかな寄せだった」
「見事だったな」
「ただ、昔なら続けて指せたのに、今日は指せない。勝利の余韻に浸りたい」
「昔と比較するな。今はもう59なんだぞ」
「そうだな。昔とは違うな」
「もう、休め。横になれ。1時間で寝ろ」
「はい。そうします」
「今日は完全OFF。ネットで将棋でもやろうかと思ったんだ」
「大正解だろ」
「それが、いきなり必勝の将棋を二歩で負けた」
「プロでも二歩はある。くじけるな」
「いや、相手は四段で、レートを上げるチャンスだった」
「そういうこともある。平常心だ」
「平常心か」
「平常心だ」
「リボトリールは飲んだ方が良いか」
「飲め」
「何時に」
「いま飲め」
「わかった」
「他にアドバイスはないかな」
「昼はミンチかつ2枚。夜は中華丼だ」
「昼からハイボール飲んでいいか」
「だめだ。将棋にかてなくなる」
「1本もダメか」
「1本なら良い」
「ほかにアドバイスは」
「将棋に勝て。はやく四段に戻れ」
「二歩じゃあ、しょげるよ」
「気を紛らすために、LINEのスタンプショップを復旧させろ」
「そうだね。時間はたっぷりあるし」
「インフラのインフラは心と体だ」
「ありがとう。早速電話するよ」